JARIでは、産官学の関係者と連携しながらITSに係る新しい技術やサービスを社会に提案することにより、新しいビジネスや産業の創出を図るとともに、産業や製品の国際競争力を高めるための戦略的標準化促進を目指しています。
ITS産業動向調査
ITS産業動向調査とは
ITSの現状や普及に向けた課題等を把握するためにJARIの自主事業で1998年度から20年間にわたり継続して実施しています。
調査方法は、自動車やIT関連のアナリストやITS関連の技術者からなる研究会のメンバーとの議論と併せて、各分野の専門家の方へのインタビューやアンケートを実施し、最新の動向を把握するとともに、関係者の生の声を分析して報告しています。
報告書は調査にご協力いただいた皆様へ配布するとともに、広く一般へも頒布。ITS関係者だけでなく、大学や調査機関、保険会社など多岐にわたる分野の方にご購入いただいています。
調査テーマ
ITSの活動全体を網羅。具体的テーマ・調査内容については毎年見直しを実施。
2019年度は、
- 今後の自動車市場の見通し
- 自動運転システムやITS・ICT関連における国の施策
- 自動運転システムの今後整備すべき基準や規格・法整備の状況
- Connected化に向けたインフラ協調サービスや国内外のダイナミックマップの動向や近距離通信と車載電子システムのセキュリティ
- 移動の概念を大きく変える可能性があるMaaSや新たなモビリティサービスの取り組み
など、技術動向だけでなく、サービスの実用化に向けた周辺動向も含めて網羅的に調査を実施しています。
2019年度の報告書の概要については、こちらで紹介しています。
現在販売中の2019年度の報告書のお申し込みはこちらへ。
また、JARIではITS産業動向調査を始め、さまざまな活動を通じて得られた知見や手法などを活かした動向調査のご相談等も承っています。
お問い合わせ・ご質問は itsweb@jari.or.jp まで。
国際標準化
JARIは、ISO/TC204が始動した1993年から活動に参加しています。TC204/WG1(システム機能構成)分科会の事務局としてITSのアーキテクチャや規格記述言語などの標準化活動を支援し日本提案の規格案の審議促進を図ってきたほか、車車間通信や路車間通信を利用した協調システムの機能構成やインタフェースの標準化、車載センサの情報を活用したプローブ情報システムの標準化などを進めてきました。
近年は、早期実用化に向けて内外の各社が鎬を削る高度運転支援システムや自動運転システムの国際標準化に携わっています。公益社団法人自動車技術会の委託を受けて、日本提案の交通障害注意システム(TINS)の国際標準原案の作成、協調型アダプティブクルーズコントロール(CACC)や隊列走行システムに関する海外からの国際標準化提案への対応検討など、TC204/WG14(走行制御)における国際標準化活動を支援しています。

ISO/TC204/WG14(走行制御)における標準化の範囲
(提供:公益社団法人自動車技術会)