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記事詳細:Detailed Article

JARI Research Journal (2012~)安全/Safety

資料名 / Title

JRJ20180401 研究速報
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高度自動運転における権限委譲方法の基礎的検討(第3報)-報知方法とドライバの対応行動-
Basic Study on Transition to Manual from Highly Automated Driving (Third Report) -Information Methods and Driver's Response-

本間 亮平,若杉 貴志,小高 賢二
Ryohei HOMMA,Takashi WAKASUGI,Kenji KODAKA

 自動車分野における自動化が社会的に注目される中,2014年頃にSAE(Society of Automotive Engineers)やNHTSA(National Highway Traffic Safety Administration)などから,自動車における自動化レベルの定義が提案された.SAEの定義におけるレベル1は,既に運転支援システムとして実用化されたACC(Adaptive Cruise Control)やLKA(Lane Keeping Assist)などが該当する.現在は,ドライバの常時監視下において前後および左右方向の制御をシステムが行うレベル2や,ドライバの常時監視が求められないレベル3の実現を見据えた検討が進められている.その中で検討課題の一つとなっているのが,システムが機能限界になった際に,運転操作をシステムからドライバへ移行する状況,すなわち権限委譲方法についてである.
 これまでに筆者らは,権限委譲時における人間工学的な課題抽出を目的に自動運転システムをドライビングシミュレータ上に設定し,SAEのレベル3を想定した(ドライバに交通状況の監視が必要ない旨を教示した上で)実験を実施した.実験では,システム正常時のドライバの状態変化を調べるとともに,工事に伴い車線変更が必要な比較的対応の難しい機能限界場面や料金所への接近に伴う比較的対応の容易な機能限界場面を設け,自動運転の解除予告が提示された際のドライバの対応行動を調べた.その結果,自動運転時は手動運転時に比べ覚醒度の低下が生じやすい可能性やドライバが運転以外の作業へ従事する可能性が示唆された.また,機能限界場面の交通状況やその時のドライバ状態が解除予告に対する対応行動に影響することがわかった.総じて余裕時間2秒での適切な権限委譲は難しく,5秒および10秒の余裕時間でも,ミラーを確認せずに車線変更を行うなどの不安全な事例や,少数ながら衝突する事例も散見された.航空分野で用いられるSA(Situation Awareness)の概念を,解除予告に対するドライバの対応行動に適用すると,解除予告に対する知覚(L1),解除予告および交通状況の理解(L2)および予測(L3)を経て操作(行為実行)に移ると考えられる.衝突事例を解析すると,L1の知覚エラーやL2・L3(状況理解あるいは行為選択エラー)が原因と推察された.
 前稿までの解除予告方法は,メータディスプレイへの視覚表示(黄色文字「自動運転解除」,1秒周期の点滅)と聴覚表示(純音,基本周波数0.5k Hz,1秒周期)であった.これらの視聴覚表示は,ドライバからすると緊急性の高くない表示と考えられる.また,「自動運転解除」の文字は,解除されることのみの情報であり,解除の理由やドライバに求められる操作に関する情報は含まれていない.従って,異なるモダリティの付加あるいは解除理由や動作指示の情報を追加するといった,解除予告方法の改善によって,ドライバの対応行動を適正化が図れる可能性がある.また,余裕時間を増やすことによって対応が改善される余地も残る.そこで本稿では,権限委譲時における解除予告方法の基礎的データの取得を目的に,ドライバの対応を改善させる三種類の対策による効果を検証した.対策として,知覚を促す対策,状況認識を補助する対策および時間的余裕を増やす対策を検討対象とした.

This driving simulator study investigated drivers' ability to resume manual control from a Level 3 automated vehicle. Participants were asked to engage in a tablet device task while performing automated driving. A take-over request (TOR) was provided to drivers at a road construction site under several conditions: TOR timing was set at 10s/ 20s/ 30s and types of information were set as auditory +visually/ +braking/ +voice/ +braking and voice. Improvement of driver perception, cognition, operation and vehicle behavior were demonstrated in each condition. However, in our experimental conditions, not all the drivers could pass the construction site without a collision. Therefore, investigation of transition strategies is required in future work.

種別 / Article Type

JARI Research Journal (2012~)

資料名 / Title

JRJ20180401 研究速報

発行年月 / Date of Issue

2018/04

分野 / Field

安全/Safety
ID:8017
 

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